2016年3月19日土曜日

現在、西荻窪ウレシカで行われている「億光年のドライヴ」もいよいよ終盤に入りました。
明日、20日(日)午後18時より、プロジェクターを使った大画面での上映会、ならびにパフォーマンスを行います。
▼18時~ 濱中大作アニメーション作品「クリムソン ドライヴ」 1800年後の次元連絡船の超光速宇宙旅窓 上映時間6分
▼18時15分~ アーティスト NIL制作、パフォーマンス実験映像作品「The Rebirth Chosen as the Requiem」 2015年Bankart NYK制作のインスタレーションでのダンサーとのコラボレーションを映像編集した作品 上映時間20分
▼18時30分~ NILによるアーティストトーク、ここ最近の現代美術の流れを刺激的かつ分かりやすくお話します。これを聞けば今の流れが分かります。約30分。話が面白ければ、投げ銭大歓迎
▼19時~ 土居大記によるパフォーマンス。「美しいはナマモノだと思います。その終わりを感じてもらえたらうれしいです」
お気軽にお出でください。

2016年3月11日金曜日

参加作家NILによる映像作品

The Rebirth Chosen as the Requiem(20分間)
3月13日(日)18時~
3月20日(日)18時~

規格外野菜の展示を通して現代社会におけるパノプティコン、ヒエラルキーの存在を炙り出し、ありのままで生きることの意味を問いかけるインスタレーション作品、「規格外」を舞台として、音楽とリアルタイムで反応しながらの即興パフォーマンス、「レクイエムとして選択された再生」が行われた。そのパフォーマンス映像を元に編集、再構築して実験映像作品として生まれ変わったものが本作。

絶え間ない鏡と万華鏡の反射を通して、異次元を往来しながらも変態が繰り返されていく。映像は何処までも不思議で抽象的な世界観だが、扱われている主題は切実で実際的。言葉ではなく、作品を通して語られる意志は、肉体的な反射を通してストーリーとして紡がれていく。レクイエムとして選択された再生は、どこまでも自分自身の選択であり、それは覚悟を伴う。死の後には必ず生まれ変わりがあり、生まれ変わるためには一度死ななければならない。そして、それらが起こる場所はあの世ではなく、全て目の前の現実。

上映会、パフォーマンスのおしらせ

イベント情報です。
3月13日(日)、20日(日) 夕方から、参加作家による映像上映会を行います。

3月13日(日)18時~
濱中大作アニメーション「クリムソン ドライブ」(6分間)
NIL映像作品 、The Rebirth Chosen as the Requiem(20分間)

3月20日(日)18時~
濱中大作アニメーション「クリムソン ドライブ」(6分間)
NIL映像作品 、The Rebirth Chosen as the Requiem(20分間)
インスタレーション作家 土居 大記によるパフォーマンス。19時~

濱中大作アニメーション「クリムソン ドライブ」(6分間)









NIL映像作品 、The Rebirth Chosen as the Requiem(20分間)














インスタレーション作家 土居 大記によるパフォーマンス。19時~

2016年3月8日火曜日

イベント情報です。

3月20日(日に会場にて、濱中大作アニメーション「クリムソン ドライブ」(6分間)とインスタレーション作家 土居 大記によるパフォーマンスを行います。詳しい時間プログラムについては後日お知らせいたします。

2016年3月4日金曜日

フライヤー


アクセス

〒167-0042 東京都杉並区西荻北2-27-9

 西荻窪駅を出て左、バスロータリーのある方面へ進み、三井住友銀行のあるバス通り(北銀座通り)をまっすぐ(途中まで屋根があります。雨の日も大丈夫!)右手に美味しそうな肉屋さんを何軒か通り過ぎ、もうちょっと。レンタカー屋の手前、古着屋さんと洋服屋さんの間です。川まで行くと行き過ぎです。少し戻って下さい。

 TEL:03-5382-0599

「億光年のドライヴ」 物と心をつなぐイマジネーション



 心というものが私たちの体内にあるとし、それが身体という器の中に満ちていると仮定しますと、この体の皮膚の表面のすぐ傍まで巨大な宇宙の先端が迫っている事になります。1ミリ先1ナノ向こうに。いや、そもそも肉体を構成している体細胞にしても、煎じ詰めれば全て父母より由来したDNAの設計図を元にして周囲物質を取り込んだ分子集合体。その分子も大昔の星の超新星爆発などで発生した原子で構成されています。つまり私たちの体そのものが宇宙の一部であるといえます。
では人間の心や意識も宇宙の一部なのでしょうか?心というものが脳の物理構造内での電気信号のやり取りによって生み出されているのなら、そうとも言えるかも知れません。そもそもいかなる力が働いて、元は唯の原子、分子であった物が集合したあげく脳を形作り、心を発生させるに至ったのでしょうか?いや逆に心が欲したが故に形が生じたと見るべきなのでしょうか?誰が?原始の海の中に漂っていたアミノ酸が?では物質は願い(イメージ)を持つのでしょうか?形体の先駆けとしてまずイメージがあるとするなら、物体と生物と差とはなんでしょうか?そして「私たち人間とは一体何なのか?」という根本的な疑問。

私たちを構成する血や肉や骨は、遥かな昔、宇宙空間に漂っていた水素や炭素や鉄等のさまざまな分子が組み合わさって出来ています。分子は原子の組み合わせによって出来てい、原子は素粒子という更に微細なエネルギーによって出来ています。この辺まで極小の世界へ降りると物体はもう我々のイメージするカッチリした「物」という概念を超えた在り様をなしているらしいです。物質は「波」であるなど言われるソレです。その素粒子がどこから来たのかというと、最近の研究によれば250億年という途方もない大昔、時間も空間もない(ここからしてすでにイメージが困難)所で生じた大爆発により大量に生まれたといわれます。ビッグバンのあの日よりこのかた、この宇宙の複雑な在り様をみれば、宇宙の性質は進化、高度化にあると見ていいのではないでしょうか。

250億年の果てに宇宙の進化上に革命的な事が起こります。人間という有機体に意識と知能が芽生え、この世の謎の解明にイマジネーションを使用し始めた事です。それはこの宇宙の大きなターニングポイントであると思われます。謎の解明に対して初めにイメージがあり、それを論理によって証明していく。この手法によって宇宙の謎の解明は急速に加速していると言えるのではないでしょうか。
証明は科学者にしか出来ないかもしれませんが、誰にでもイメージをする事は出来きます。例えば五次元の形やビックバン以前の時間や空間のない状態などです。それは時に科学的ではないかもしれません。だが美しい形体や存在することの祝福や、素直なる所作は、ふと気がつけば宇宙の核心に突きうる可能性を大いに秘めているかもしれません。イマジネーションは重力や光や放射線のように、一つのエネルギーであり、それは大きな進化のきっかけとなる起爆剤といえるかもしれません
今回、絵画、立体、映像、音楽などのさまざまな手法で「宇宙」に対する独自の視点、解釈を作品にしてみるという12人の試み。その究極の目的はただ宇宙を模写、トレースするだけではなく、宇宙にも我々をトレースしてもらう事です。観察は観察対象を変化させてしまうといいます。宇宙にとっての最大の驚きは人間の突飛な思考や行動というものではないでしょうか。美しさや形態の新しさ、思想などが真に普遍性を持ちうるなら、それはやがて逆流するように、宇宙の仕組みに還元され新たなカタチを生み出す可能性もゼロではないかもしれません。いや恐らくは徒労に終わるではありましょうが、長大な宇宙の時間と体積の内にしめるはかない存在である私たちが、数億年の進化の果てに宇宙にそれぞれのイメージを示す挑戦。そのこと自体がすでにして痛快ではありますまいか。このあたりに人間とは何か?という問いの答えがあるかもしれません。

今も加速し膨張を続けている宇宙にとっては、微々たると言える試みかもしれませんが、イマジネーションのエネルギーの流入が核心へと到達し、思わぬ反応を起こし、次の宇宙と私達のステージに何らかの変化を起こさん事を願って。
2016年2月 濱中大作